どうも、基本的には無印、ユニクロ、GU等の安いところでしか買わないアヘバス管理人です。
今回は冬物アウターを購入した話。
ファッションカテゴリで以前も話題に上げていたブランド、アークテリクス(Arc`teryx)の人気ジャケットZeta SLのレビューになります。
前回のスコーミッシュフーディーの記事も併せて読んでおくと理解が深まると思いますので、よかったらこちらもお願いします。
記事の対象者
- アークテリクスのジャケットを買おうと思っているけど、ZetaとかBetaとかガンマとか種類が多すぎて全然わからん
- アーク以外にも狙っているモデルがあって比較検討をしているけど、ゴアテックスの種類とか全くわからん
わからんけど自腹レビューです。
購入の動機
冬用アウターは名門、SchottのPコートを持っていました。
分厚く、暖かい点が非常に気に入っていましたが、経年劣化や重さ等以下の3つの問題が。
- とても重たくかさばるのでクラブに着ていくとやり場がない
- 購入から5年経ち、ボタンが取れたり、ポケットが貫通している。
- 今のファッションとテイストが合わない
ということで処分を決意して新しい冬物アウターを購入することにしました。
色々悩んだ結果、Zeta SLジャケットを購入することになりました。Beams別注のやつです。
痛かったぞ…。(財布が)
新しいアウター選びの条件
- かっこいい
- 軽くて折り畳める
- 防風、防水がしっかりしている
この3点を重視して選ぶことにしました。
かっこいい
特にアニリミで活動している最近のオタクみんなオシャレじゃないですか。正直軽くて折り畳めて防風防水がしっかりしているという事で選ぶならユニクロのブロックテックパーカでもいいのです。
でも、オシャレDJと共演する上で気持ちの面で負けがこんでくるわけです。私自身は雰囲気に流されやすくメンタルが崩れるとプレイの質が一気に悪くなるタイプなので、やっぱりここは張り込んだ戦闘服じゃないといかんわけです。
軽くて折り畳める
機能的な部分で一番重視している部分。私が住んでいる香川県のクラブの中にはクロークやロッカーがないお店も有るので、バッグが手持ちになる場合もあるわけです。そうなってくると、やっぱ折り畳めるほうが良いかなと思います。
防風、防水がしっかりしている
香川県に住んで感じることとしては海風が強いこと、雪よりも雨が降ることが多いので防風防水が、しっかりしている方が嬉しいですね。
以上の事を鑑みてマウンテンパーカーやゴアテックスのジャケットを購入することにします。
ゴアテックスとは
Zeta SLの詳しいレビューに入る前にざっくりとした素材についての説明。
アークテリクスはこれで2着目。最初に買ったスコーミッシュジャケットとの違いは
・撥水性の有るナイロン→防水透湿性素材のゴアテックスになった
というのがポイントです。
防水透湿性素材とは読んで字の如く、水を弾き、汗や湿気を逃す機能のある素材のことです。フライパンにもテフロンやマーブルコートみたいなコーティングの種類があるのと同様にこの手の防水透湿性素材も色々なブランドがありますが、その中でも特に有名なのがこのゴアテックスという素材です。
ゴアテックスの利点は
- 濡れない
- 蒸れない
- 風を通さない
- 軽い
この4つが同時に成立していることが最大のポイントです。
普通のアウターですべての要件を満たしているアウターはまずあり得ないので。
逆に欠点は、
- 生地が硬く、着心地があまり良くない
- ゴアテックスそれ自体に保温性はない
- 単純に高価
- 意外にメンテが必要
という点です。この辺は弊ブログで解説しなくても多分山ギア用のバイラルメディアなんか見れば一目瞭然なので割愛します。
アークテリクスの豆知識
ここからが本題。ArcteryxのZeta SLについて結構細かく説明していきたいのですが、その前の予備知識が色々とあるので、まずはざっくりと。
ハードシェルの命名法則は着丈長さ+使用シーン=製品名
結構有名な話ですが、色々とアップデートが入って更に分かりづらくなったアークテリクスの命名法則について。
見出しに書いてある通り 着丈の長さ+使用シーン=ハードシェルの製品名になります。
着丈の長さ
着丈の長さが短い順版に
- Beta(短)
- Zeta
- Alpha
- Theta(長)
となります。時々、命名法則に従わないGammaやAtomといった着丈がわからないものがありますが、基本的に命名規則に従わないモデルはソフトシェルかミッドレイヤーと呼ばれるシェルの中に着るもの、もしくはスキーヤーモデルになります。
街着と言うよりは使用用途がはっきりしない限り適切でないモデルが多いので無視で大丈夫です。
これで目鼻はついたと思いますが、それにしてもBetaに関しては2018年のSSシーズンが始まってから年次改定を受けて着丈が長くなり、1番着丈の長いThetaに至ってはシリーズそのものが廃盤になるなど、この命名規則があんまり機能していない印象を受けるのが実情です。
従って、どの道試着をしないことには着丈はおろかサイズ感なんて分かったものではないので、あくまでも目安で短くてカジュアルな感じ、とか、ガチの登山モデルというのが何となく名前で分かるので目星をつける際の参考にしてね~って感じです。
使用シーン
主観込みですが、代表的な製品の使用シーンの特徴は以下の5つ
- SL(超軽量モデル。2レイヤーで折りたたみ可能な緊急時の雨除けウェア)
- FL(SLよりもクライミングに適応したデザイン)
- LT(ゴアテックスプロ仕様の3レイヤーだがSLと同じくらい軽量のプロモデル)
- AR(LTよりも耐久性を上げたモデル。この辺りからガチ装備)
- SV(ARよりもさらに悪天候を想定し対応するモデル。街着なら完全にオーバースペック)
とまぁこんな感じ。今回購入した Zeta SLは命名規則に従うと
中間サイズの着丈の超軽量モデル
ということになります。
Zeta SLとは
あらかた豆知識の説明ができたところで今回の本題。
今回選んだZera SLは2018年まであったBeta SLが廃盤になり、入れ替わるようにして2019年のSSシーズンより発売されたという経緯があり、Beta SLの実質的な後継モデルとなります。
旧モデルのBeta SLと比較して着丈が若干伸びましたが、後述するBeta SL Hybridや Beta AR等の2019年シーズン以降に発売されたBetaシリーズよりは短い印象を受けます。とはいえ、現像するBetaシリーズのベース価格はドカンと上がるので、スタイリングのためにおいそれと手を出せる感じでもないですけど…。
使用しているゴアテックスはpaclite plus(パックライトプラス)
2レイヤーの軽量モデルで、標準のゴアテックスやより上位のゴアテックスプロと比較して軽い事が特徴です。マイナスポイントとしては標準の2レイヤーやC-knitを採用した3レイヤーモデルと比較すると、裏地がない分、着心地と耐久性、耐水性にに劣る事です。
旧版のpacliteと比較して、裏地のコーティングに改良が加わり、衣類の袖通しや、まとわりつくといったポイントを改善しています。
zeta SLを選んだ理由
・増税前のセールでディスカウントになった
正規代理店を通したアークテリクス、ましてやbeams別注となると絶対にディスカウントが効かないです。
増税前の価格で48000円でしたが、ポイントアップと商品券プレゼントのセールが重なり、約2割のディスカウントが効いたので、いくしかねぇとなりました。
・デカいロゴがカッコいい
別注は腕部分に大きなリフレクターロゴがあしらわれており、デカいロゴが好きなバカな私はそれだけでおおっ!って思うわけです。巨大ロゴ仕様のアークを買おうとするとそれこそ前述のスキーヤーモデルでないとついてこないので、お買い得感もデカい。
・通常ラインには存在しないダブルジップ
ダブルジップ採用で着こなしの幅が広がる事とベンチレーションの代替になると考えると結構合理的かもと感じました。ベンチレーション、もあったら便利かもしれないし、かっこいいとは思うのですが、ゴアテックス製品が死ぬ時は大体止水ジッパーが加水分解する時なので、極力ジッパーが少ない方が実は長持ちするわけです。
・滅茶苦茶軽くて折り畳める
SLを選んだ最大の理由です。
冬用アウターはどうしてもかさばるので、クラブに遊びに行くとアウターの置き場所に困ったりするわけですが、そんな時に小さく丸めてカバンの中に収められるのがいいです。
・beams別注はリセールバリュー高いのでは?
飽きたり、防寒着としての性能が届かないようなら売ってオールマウンテンジャケットに乗り換えたらいいわけですし、ネットでは既に完売になっている本モデル、絶対いい値段で売れるなと思ったのでこれにしました。
比較検討した製品
ライバル候補は以下の3つ
- ノースフェイス マウンテンジャケット
- ノースフェイス オールマウンテンジャケット
- アークテリクス ベータSLハイブリット
ノースフェイス マウンテンジャケット
正規ラインナップで抽選販売を行うレベルで人気の定番モデル。レトロな雰囲気とスキーにも対応できるほど分厚い150Dの生地が特徴です。暖房が効いた店内で試着するとこれ着るだけで暑いです。
しかし、ベンチレーションや対応するインナーダウンを連結するジップインジップシステム等、機能的な所も大きいポイントだと思います。
ただ、かさばるのと重たいのでこれなら買い替えの意味もあんまりないなと言うことで見送り。
ちなみにですが、身長178cm、体重75kg、厚めのパーカー着用でMサイズでジャストサイズでした。痩せ型の人は着丈的な意味でSでも大丈夫だと思います。
ノースフェイス オールマウンテンジャケット
恐らく比較検討する品物の中では1番コストパフォーマンスに優れている品物。
マウンテンジャケット程の人気はないが、ゴアテックスの欠点を補う為の裏地、c-knitを採用した3層構造で尚且つスタッフバッグに収納できるほどにコンパクトになる事が特徴。
軽い登山や、アーバンアウトドアギアとして見た時に1番利に適ってるのがこれだが、同じマウンテンの名前がついてるマウンテンジャケットよりもロゴが小さいのが納得いかない。
アークテリクス beta SL hybrid
上記の2製品からするとかなり変わり種に当たるプロダクト。
使用してる素材はpaclite plusの2レイヤーという事で耐摩耗性という観点で見ると素材グレードが若干落ちる。
ただし、肩や脇の部分に裏地で使用されるc-knitを配置しており、外側の耐摩耗性をカバーすると言う工夫がなされている。後述する普通のSLシリーズと比較して、ベンチレーションやヘルメットに対応したフード等、プロ向けの機能が満載でコスパ厨の心を激しく揺さぶる。
アー○スポーツ等のガチ山ギアの店に行ってSLシリーズを手に取ろうとすると必ずこっちを勧められるくらいにはアークの面白みが感じられる一品なのかなと、Zeta SLよりも着丈が長く細身なので品が良く感じる。
いずれも価格帯は5万円代です。用途がはっきりしていれば上に上げた3つのモデルは買って後悔しないとおもいます。
zeta SLのレビュー
新素材paclite plusの着心地や性能
packlite paclite plusの変更点は内側の摩耗加工に改良が加わった以外のアップデートポイントはありませんので、耐水圧などに関しては変更点なしです。
以前試着した paclite採用の beta slと比べると内側の手触りや袖通しが良くなりましたが、c-knitには勝てないって感じです。
読者のみなさんがもし、旧版のBeta SLからの着心地改善を期待して購入しようと考えているのであれば、がっかり感が先行すると思います。
防水性能に関しては驚嘆です。強い雨でも全く水を通さない。ゲリラ豪雨でも上半身だけなら問題なくガードします。
サイズ感
筆者、スコーミッシュを買ったときよりも太りました。178cm、体重75kgです。
旧モデルのBeta slと比較して若干着丈は伸びましたが、お尻の部分が長くなっており、フロントはほとんど長くなってないので、Beta SLを選ぶ感覚でサイズを選ぶ他ないなという印象です。
Beta SLがMサイズでデニムジャケットのような着丈だったのが、Zeta SLではテーラードジャケットくらいになった感じです。Sサイズを選択すると、億泰の短ランのようになります。
Mサイズになると着丈の問題はクリアされますが、腕周りが特にゆとりのあるシルエットになります。
新版のBeta SL Hybridがデザイン変更で着丈が相当長くなっているので、アークをタイトに着たいのであればサイズダウンしたBeta SL Hybridを選ぶ方が良いかもしれません。
暖かさ
前述した通り、ゴアテックス素材それ自体に保温性はないです。
40デニールと薄くて頼りない印象はあるのですが、薄くて軽いのに風をピッタリとシャットアウトするので、パーカーがあれば特に困らないかなという印象を持ちました。ゆとりがあるので、これ以上寒くなるなら薄いダウンベストも追加してけばまぁ問題ないかなと思います。
ひとまず、10度前後の気温でバイクに乗っても上半身が寒くないのは感動します。皆も買おう!ゴアジャケット!!
総評
比較検討したモデルの金額帯が50000円に比べてランクを落とすことになったのでまぁ評価がどうしても辛いのですが、今のところは過不足を感じないので良い買い物だったのかなと感じます。
秋冬の街着としては購入してよかったと思っています。
あと、やっぱクソデカロゴが滅茶苦茶かっこいいです。登山用品店で物色していた際にSLを買うやつはイキった大学生、ドットシェルを買った方が安くて幸せになれると店員さんにめっちゃ煽られたので不安でしたが、右腕のロゴを見るたびにニヤッとしてしまいます。
色々と言ったけど皆気に入ったものを買うんだぞ!