日本で一番ヤバイラブライバー DJ 「神と和解せよ」の正体を暴く 後編

どうも、アヘバス管理人です。大好評の独占インタビュー、今をときめく人気DJ

「神と和解せよ」

氏の正体を暴くと題して今回は後半パート。

前半パートはアニソンリミックスDJなのに、アニメはおろか、全く音楽の話をしていないので、これから音楽の話をしていきたいと思います。

Q4. アイコンとIDがラブライブではないのは何故ですか?

まくたん(以下、ま):折角かっこいいアー写や、日本で一番ヤバいラブライバー ※1 、インターネットギャングと色々キャッチーな要素があるのに、何故Twitterアイコンは「ゆるゆり」の船見結衣なんでしょう?

神と和解せよ(以下、神):そうですね、ラブライバーと言いながら「ゆるゆり」なのはたまにツッコまれますね。これに関しては前に「ラブライブ!」(以下、ラ!※2)関連でIDとかアイコンを滅茶苦茶変えていた時期があったんですよ。

南條さん※3の事をイジったりとか矢澤にこさん※4の事をイジったりみたいなネタならいくらでも思いつくし、この前のドームで感動したから、とかその時のラジオでめっちゃ良かったからとか…

ま:(笑)

神:いや、ちょっともうラ!でやると自分の感情が引っ張られる所がありすぎるんで、そこは敢えてラ!じゃない所から引っ張って固定しようと思った時にじゃあ、「ゆるゆり」かなって思って。

ま:「ゆるゆり」なんですね。ちなみに他に好きなアニメとかはありますか?

神:Twitterで「和解アニメーション」って検索すれば出てきます。日本映画が好きなのでそれっぽい構成のある画面が繰り広げられていたら大体和解アニメーション認定されます。あとはアニリミから知って逆に見てます。「ゆるゆり」に関してはユイフナミ※5さんが好きで、純粋にファンで好きというか。一言でいうと彼女はやっぱり不良なんっすよ。

ま:不良!?

神:「ゆるゆり」は不良の話なんですよ。14歳でひとり暮らしで、部室を不法占拠してるし、金髪の奴※6 とつるんでる襟足を伸ばしてる女はどう考えても確実に不良なんですよ。

ま:事実は事実だけど偏見の塊じゃないっすか。「ゆるゆり」をそんな読み方してる人初めてみました(笑)

神:実際船見さんだけじゃなくゆるゆりの世界観はやっぱ傍若無人で不良なんですよね。そこが、神と和解せよの音楽性にマッチするというか。

ま:そうなの!?

神:はい。だからアイコンを見て、みんなが「あぁ、これなんか不良だな」って思ってるから、神と和解せよちょっと怖い、みたいな感じの雰囲気が出てるんですね。というわけでIDはyuifunami__で固定にしたんですが、ただ、アイコンに関しては時々「なもり供給」次第で変えたりしています。

ま:公式から供給があればって事ですね。

神:実際「ゆるゆり」に関してはなもりよりも絵が上手い奴いないんで。※7

ま:一本芯が通っているわけですね。

神:そうです。色々、脈絡のないことをやっているように言われるんですけど、僕の中では全部つながってて、必然性のあることを表現してるだけなんですよ。

  • ※1 一番ヤバいラブライバーは神と和解せよ 氏を象徴するポン出し用のワンショット音源。2019年11月現在においても 後述する「神と和解せよ EP」 公募ページからダウンロードができる。何を以って一番ヤバいのかは不明。
  • ※2 以下、ラ! 略さないでほしいとか、リスペクトを示せとか、略したところで大した字数にならないだろ等、色々意見はあると思う。でも、これからラ!に関するオタク語りが散々展開されるので、ラ!で行きます。
  • ※3 南條さん ラブライブ!作中内では絢瀬絵里役を担当した南條愛乃さんの事。μ’s人気絶頂時の2015年、膝の状態が悪化し、紅白出演辞退というラブライブ!作品関係者としても、1人のアーティスト的にもかなりショッキングな出来事だった事は想像に難くない。しかし、紅白出演発表以前の同年開催アニサマにおいて「膝に矢を受けてしまってな」と発言する位には気さくな人柄故、イジりという概念が成立する。
  • ※4 矢澤にこさん ※3とは逆に徳井青空さんが演じたラブライブ!のキャラクター。くじ運が悪い、マニアと言っても差し支えないドルオタ、後輩からのリスペクトがない、喜怒哀楽の表現が過剰など、同作品におけるコミックリリーフ的な存在。そのキャラクター性だけを煮詰めた診断メーカーが優秀なので、ブラックジョークが好きな人は試してみて欲しい。
  • ※5 ユイフナミ「ゆるゆり」におけるボーイッシュな突っ込みキャラ、船見結衣の事。何故この表記なのかは不明。google検索でユイフナミと検索すると昆布の卸売販売の会社がヒットする。
  • ※6 金髪の奴 「ゆるゆり」の登場人物、歳納京子の事。
  • ※7 なもりよりも絵が上手い奴はいない。各種サイトでも度々見られるなもり先生最強説。現代の記号化された萌えキャラクターを水準以上のクオリティーで尚且つ驚異的な速さで描く。ねとらぼさんの記事で紹介されている動画はあまりにも有名。

Q5.DJスタイルや「出たい」について教えて下さい

神:nishi周りというか巡※8をやっていたVJのikkiくん(@ikki1962)の家で定期的にやるホームパーティーのikkiハウスっていうのがあって、基本的にはちょっと凝った料理を食べる会なんですが、参加者がそれぞれにDJやらライブ、もしくはその時キてると思う映像コンテンツを紹介したりとかの催しを持ち寄る文化があるんです。僕はそこで実験としてラ!とヒップホップを交互にかけるDJしていたんですよ。ラ!とヒップホップは同じだと思ってるんで※9

ま:ん?え?

神:これは結びつけ…ネットギャング周辺で行われるHIPHOPとラ!を並べる行為の延長線上なんですが、Snow Halationの後に 「ゆれる」をかけたりしました。僕達は面白い!って思ったんですけど、どうやら人が聞くとちょっと音楽性が合ってないと言うか、アニソンとヒップホップを交互にかけるのは難しいっぽくて、どうしても音圧だったりとか、楽曲ごとのジャンルのバラツキで気持ちよく聞こえないんですよ。2~3回外でDJさせてもらって、その時に「情緒不安定DJ」みたいな事も言われて。

ま:まぁ難しいでしょうね…。

神:で、さらに別のところにいる僕の仲間で、富山の鶏七味(@t7m_k)っていう引きこもりオタクがいるんですよ。鶏七味という男は相当マイナーな奴なんですけど、nishiと同じような感じのトレンドセッターで、嗅覚がとても鋭い。面白いものをほぼ一番乗りで見つける力があって、(それ以外全てがダメなんですが…)すごい尊敬している奴なんです。

ま:それ以外全てがダメってのがめっちゃ気になりますね…

神:そんな奴が、僕が試行錯誤してる時にmixcloudにアニリミのミックス「流行ってる」をアップしたんですよ。300再生くらいなんですけど、aiobhanさんやyuzenさんみたいな系統をめっちゃクールにかける、その時のトレンドみたいなのをいっぱい繋いだやつで、これが僕にはとにかく革新的でかっこいい音楽に聞こえたんです。
 

ま:めっちゃいいミックス!!

神:そう、これを聞いた時に「あ、これや!これの真似すりゃいいんじゃん!」って。ラ!で言うところの、穂乃果がA-RISEを最初に見た瞬間のナレーションが頭の中で流れたんですよ(笑)

ま:(笑)

神:そこから僕はこの「流行ってる」を1年くらい時間かけて完コピするという動きに出たんですよ。その結果、アニリミにどハマりしてbasslineやjersey club等のジャンルにもだんだん詳しくなっていきました。
 
さっき話していたラ!とヒップホップについても、原曲同士を繋ぐのは無理でもそれぞれのリミックス音源をメチャクチャ集めてDJをすればスムーズに繋がるという結論に至り、そこで確立したのが「出たい」のスタイルです。
 

ま:なるほど。ありがとうございます。

  • ※8 巡 かつて存在したパーティークルーで前編でも名前の上がったnishi氏がアパレル担当としてプロジェクトに参加している。パーティーの詳細はNeru氏のnote.を参照のこと。来香時にもナイスパーティーをして頂きました!
  • ※9 ラブライブ!とヒップホップは同じ。 どうして同じなのかを4000字程かけて解説いただきましたが、本筋から余りにも逸れる為泣く泣くカットです。

Q6.参考にしているアーティストを教えて下さい

神:もう、これはさっき言った鶏七味と、LADY’S ONLYですね。僕の周りで一番嗅覚の鋭い鶏七味によってアニリミを知って滅茶苦茶掘ることになったんですけど、その掘る過程で一番魅力的なアーティストがLADY’S ONLYだったんですね。参考というかもっと極端にいうと神と和解せよというDJは主に鶏七味とLADY’S ONLYのパクリです。そして今ではもっと多くのリミキサーやDJのパクリであって…。不可思議/wonderboyの曲※10でもあるんですけど、何個も何個もパクってりゃそれはもう独特でオリジナルなんですよ。なので、とにかく色んな人のエッセンス、かっこいいところをパクっていって…っていうのが今、みんなが見てる「神と和解せよ」ってものだと思うんですよね。

※10

ま:私もLADY’S ONLY大好きです。リリパ※11のハッシュタグ、凄い勢いでしたけど、個人的にはDigital Tatooをリリースするまではパーティー集団ってというか、渋谷のヤンチャな兄ちゃん達って思ってたのが急にアーティストに転身したみたいな感じで、方向性の翻り方にびっくりしています。

神:僕も最初から追っていたわけではないですが結構前の活動はそういう感じでしたね。やっぱり転機になったはDigital Tatooで、それ以降カリスマ性が出てきたと言うか、こういう言い方は変かもしれないけど『モテ』方向のアーティストであるというのが僕の中で大きいんですよね。

ま: モテ方向…

神:モテ方向というか、やっぱカッコいいと思わないと自分が真似したいって思わないし、カッコいいと思われたいんですよね。最近も書いたんですけど、神と和解せよファンですとか、LADY’S`ONLYファンです、とか思うだけで、自分がちょっとイキれるようにならないと駄目なんですよ。「いや、俺神と和解せよのファンだけど?」みたいな感じでちょっと強くなった気分になってほしいし、そういう活動をしていきたいですね。

ま:アニリミ界隈でここまでアグレッシヴさをストレートにぶつけられたのは初めてかも。

神:別にそこまででもないですよ。なんか普通にやってたらこういう感じになっただけなんで。

ま:逆説的に言うと、普段クラブで会ってるアニリミの人達は言わないだけで、みんな思ってんのかなぁ…。まぁ、その辺はやっぱ他の人に聞いてみないと分かんないですけれどね。あと、もうちょっとだけ神と和解せよさんが推しているトラックメイカーさんが他にもいたら教えて下さい。

神:単純に好きなアニリミ周辺の人たちという意味ではWAKARAN GIRL、NGHTHYP、monolith slip、TEMPLIME、hugkiss、Hylen、takashima、yuzen、m0rim0ritaday、The Herb Shop、kleemLO、RENKA chan、yamakagebeats、hallycore、Müxek、oddrella、DJ前川みく、Mad Heattech、Shinonome Sounds Lab、filmiiz、Worker//Holicあたりが好きです。(敬称略)もちろん一部も一部ですが…

ま:ありがとうございます。知らない名前も聞けたので聞いてみます!

  • ※10 不可思議/Wonderboy ヒップホップの中でも狐火、MOROHA等が大きく成功したポエトリーリーディングと呼ばれるジャンルの先駆け的な人物。2011年、24歳という若さでこの世を去った。
  • ※11 リリパ リリースパーティーの事。音源発売を記念してセールのために大々的に行うことが多い。ここでのリリパは最新曲のPlot Armor発売記念の #LOリリパ の事を指している。

Q7.アニリミの魅力とはなんですか?

神:単純に萌えアニメボイスと銃声とかいっぱい出てくる極悪ベースラインの組み合わせに異常な中毒性があって好きというのが一番にあるとして、自己分析ですが、僕は「引用性のある音楽」が好きなのかなと思う節がありますね。

ま:引用性のある音楽…?

神:たとえばBurialのドキュメンタリー※12とか見てもらえると伝わるかなという話なんですけど、作者が今まで影響を受けたものが透けて見える表現、さらにその引用元の層が厚く幅広い場合が好きなんですね。それはHIPHOPに顕著ですが、僕が好きなArt-Schoolの作品性もまさにそうだし、ラブライブ!の音楽も実はそうなんですね。そして今はリミキサー自身のバックボーンが音楽性の核であるアニリミにハマっているのも必然かと思います。

※12

ま:あーなるほど。

神:僕は今までの音楽歴ではHIPHOP以外のいわゆるクラブミュージックについて全く無知の状態だったので、そんな奴でもアニリミを通じて今のクラブシーンで流行している音楽性やジャンルについて幅広く知ることができたし、SoundCloud上やコンピで毎日新作が上がってほとんど毎週どこかでその系統のイベントが行われている現状、そこに身を置けていることが本当に楽しいな、アニリミにハマって良かったなと思う毎日です。

ま:そういう感想が生まれる環境にいらっしゃる事が素敵だと思います。私もアニリミ考察の記事は好き勝手に色々書きましたが、結局のところシーンの中心にいる人達が肌感覚としてあのアニリミ記事が合っているのかどうかは分からないので、こんな話を聞くと東京に戻りたくなりますね。もう少しシーンの考察について聞かせてください。

神:もっとシーンとして俯瞰して観察すると、今クラブシーンの前線で活躍している人たちがアニリミのシーンから輩出され羽ばたいていくという現象があって、そこにドリームを感じますね。
そこはオタク文化の同人誌や18禁ゲームだったり、さっきのアニメの話でも出た日本映画・日活ロマンポルノやATGのメソッドなんですが、すでに一定の人口があるアニメ・アニソンファンやアニソンクラブのシーンに参入して、その中でアニメコンテンツという担保を元手にミュージシャンが自由に活動していく、特に先進的な音楽ジャンルの実験場としても機能しているというのが魅力的な部分で、そこを上手く利用すると隣接するネットレーベル界隈や都内クラブ界隈とも繋がれますし、今だとVtuberや公式コンテンツとのリンク、海外出演等さまざまなチャンスがあります。

ま:言われてみれば結構夢のある話ですね。決して誰もが手の届かない話ではないというか。

神:まあ、みんながそこまで全てを打算で考えているわけではないと思いますし、僕も純粋にアニリミ自体のファンなのでそういう側面があるくらいに考えていますが…。

あと、そこでのヒット…例えばアニリミ界隈ではおなじみの「恋はみずいろ」や「Trap of Love」や「Hotel Moonside」のこれらはどれもアニメ主題歌ではないし、オリジナルトラックの「Digital Tattoo」や「ネオンライト」などの定番アンセムの発生って、恐らく曲が持ってる1個1個のエッセンスを分析したらヒットの理由っていうのは掴めるかもしれないですけど、ただ「どうしてこんなに大きな規模でウケたのか」って言うのは誰もわかんないですよ。
そこにコントロールできないムーブメントの魅力があるのだと思います。

ま:確かに…「Hotel Moonside」はともかく、オリジナル曲がミックスの要になるような楽曲になるってアニリミの懐の深さと言うか、カオスさを象徴しているのかもしれないです。

神:ただ、どこまでいってもブートの文化であり、権利的な問題もあるし、アニソン原曲派の人たちからも「愛がない」的な声が上がることもなんとなくはわかるんですが、大手を広げて褒められたことではないにしろそこに文化が生まれてしまっている以上、僕にはアニリミ自体に愛があるし、代表していきたい気持ちがありますよ。

Q8.拠点のような箱はありますか?

ま:活動拠点は都内ということでしたが、どこか拠点にしているような箱はありますか?

神:実はないんですよね…。言ったら、domina※13がそうだったんですけど、dominaが閉店しちゃったんで。domina以外に3回以上出てる箱がないです。

ま:意外ですね。nishiさんはじめ、巡のツテをあたっていけば、ヘビシ、モグラ、ネオ※14は拠点になりそうな予感がしますが。

神:1回くらいは出してくれるんですよ。1回くらいは。

ま:あー。(過去の出演経験を振り返り)続けて出るのは難しいですよね。

神:そうですね…。あとは地方に需要があるみたいなんですけど、やっぱり1県で出たら多分もうその1~2年で出ることはないですね。名古屋はまだ特殊だから出ることもあるんですけど。
 
なので、当面の目標の1つにデカい箱に呼ばれたいっていうのはありますね。
本当に思うのはデカイイベントっていつも出てる人が同じなんですよ。「革新的なイベント!」とか銘打ちながら結局似たような同じようなメンツしかフライヤーに並んでないイベントが多すぎるので、まずはそこを打ち崩さなくてはいけない。
「また」神と和解せよかよ、みたいな「そっち側」に行かなくてはならない。
 

ま:うーん、確かにそうなれたらなぁとは思いますけど現実問題難しいですよ。

神:ただ、今の状況も今までそうじゃなかった人達が勝ち取ってきた歴史だと思うんですよね。「また」って言われる人達にも「そうじゃない時期」があったから今があるって事なんで、僕らも敬意を持って引きずり下ろす必要があるんです。

ま:ハングリーですね※15

神:逆にハングリーじゃないと、そこにたどり着くことはできないんで。VISIONでもいいし、asiaでもagehaでも俺を出してくれって、思ってます。俺を出すことで、協力してくれている仲間のバックアップにもなるんで、先頭に立って動いて仲間のメリットにもつなげていきたいですし。

ま:フックアップ※16していくのは大事なことですよね。仲間を引っ張っていくというか、出会いを生み出すといいパーティーがうまれるというか。

神:でも、さっきも言ったけど、ただ言ってるだけだったら、絶対に拾われることはないので、今回のインタビューもそうだけど、待ってるだけじゃなくて自分からこうやってますよ、って行かなくちゃ駄目なんだと、俺は思ってるんで。だから崩して荒らして行きたいし、そのためにも地方、都内問わずどこでもやりたいです。オファー待ってます。

  • ※13 domina 名古屋市中区栄にかつて存在したクラブ。2019年3月末、惜しまれつつ17年の歴史に幕を下ろした。
  • ※14 都内のクラブ事情 まくたんの主観が入っているものの、神と和解せよ氏のmixcloudにアップされている音源を聞いた限りでは親和性の高いパーティーを行っている箱として、heavysick Zero(ヘビシ)、秋葉原mogra(モグラ)、Lounge NEO(ネオ)がある。何れもアニメカルチャー×クラブミュージックのハイブリッドパーティーの開催実績があり、機会を作って必ず訪れたいお店ばかりだ。
  • ※15 ハングリーですね。まくたんの活動方針が自分の手の届く範囲で、というのがモットーなので、有名になりたいとかではないため、相反する価値観だなと純粋に思った事であり決して煽っているわけではない。
  • ※16 フックアップ 出演経験の少ない人物を現場に出演させること。一見安定感のない何でこの布陣なんだと思うようなパーティーでも、フックアップすることでしか得られない高揚感やナイスアクトと言うのは存在するのでまくたん個人としては非常に重要度が高い行為であると考えている。

Q9.tktk_bootlegについて教えて下さい

神:ヒップホップの業界でDJによるプロデュースアルバムっていうのがよくあるんですよ。(アルバム)名義がそのDJの名前なのに、そのアルバムでトラックを作っている人は別に居るヤバイ方式で作られていて、度々訴訟とかにもなってます。名前書けや、みたいな感じで。

多分、ディレクションと言うか、注文とかリファレンス※27の提出をしているんだろうけれど、それ以外はなんにもしてないの。

ま:だけど、アルバム作っちゃうみたいな。

神:そうそう。僕の中ではそれが面白いなって思っていて「それやりたい!」って思ったので、曲を作る人にリファレンスを提出して、こういう感じでお願い…って言うのを公募で作ったんですね。

ま:それが神と和解せよEPの公募サイトなんですね。

神:そう、それで公募形式で滅茶苦茶詳細なリファレンスとガチガチの仕様書を書いて「これで作ってくれ」って作らせたのが7曲くらい集まったのでEPという形で出したのがtktk_bootleg vol.1ですね。

ま:面白いなぁ。氏が仰っているようにサイト見たら曲の名義は全て神と和解せよになりますって大真面目に書いてるのに、それに面白がって付き合ってくれて7曲も集まるのはすごいですよ。他にもなにか予定はありますか?

神:今はオリジナルのラップの音源を作ってます。僕がラップをするんじゃなくて、ゲストを呼んで、やはり僕じゃない人が曲を書いて、ジャケットも別の人に作ってもらう神と和解せよ名義の楽曲を今作っていて年内中には出るかなって感じです。

ま:またするんですね(笑)

神:ただ、前回の公募と違って今回はちょっといいゲストを呼んでいて、というのもやっぱり、オリジナルの曲がほしいんで。

ま:確かに。DJ誰しも憧れますよね。

神:そう。で、オリジナルの曲もどんどん作っていこうと思っていて、最終的には度々話に出てるLOリリパみたいにリリパをするっていうのが夢というか、目標ですね。

ま:なるほど。でも、先程もプロデュースアルバムの話が殆どを締めていて曲はまだこれからって感じですよね。

Q10.使用している機材について教えて下さい。

ま:一応、このアヘ顔バッドアスギーク、機材ブログなので、できたら使ってるDJ機材、楽曲制作に用いるDAWとかサンプルパックとか教えていただけるといいなと思うんですが。

神:DAWはStudio Oneのサブスプリクションを使っています。その関係で、SpliceとSerumも課金してて、たまにマッシュアップとか思いついたりしたやつを作ったりしていますね。

ま:最近すごい人気ですよね、Studio One。

神:Studio One、思っていたよりも全然良くて、日本語に完全対応してて、動作わかりやすくて、最初に入ってるピアノ音源が滅茶苦茶いいのでかなり使えます。今できることはちょっとしたEditやMashupくらいで、あとなんとなく理論の勉強をしてる段階ですが…
サンプルパックの話も聞かれましたが、別に自分で使いもしないのにそういう音源や知識を蓄えるのは好きでBlackLolita氏が作っているKYMOGRAPHやDrumatic Sequencer(千円札ぅ)氏のサンプルパックもチェックしています。あとGohanGakari氏のtipsツイートとかもすごく勉強になって面白いです。

ま:大丈夫です。私も全然作れないのにサンプルパックやプラグイン買って作った気になってしまうんで…。DJ機材の運用はどうでしょう?

神:DJ機材についてはPCからHID接続でCDJに繋いで、サンプラーはSP-404を持ち込むかたちで固まりました。HID接続はPC画面で視覚的に現状が把握しやすいし、ビートシンク大好き人間なのでほぼ全環境でシンクが使えるHIDは最強です。

ま:HID接続、確立さえしてしまえばめっちゃ便利ですよね。SP-404は渋いですね。

※20 リファレンス 参照という意味の英単語。楽曲制作におけるリファレンスとは、音作りや楽曲進行などの参考資料としての音源を意味する。

おわりに

ま:この度は本当にありがとうございました。

神:いえいえ。

ま:今回は本当に深い話ができて改めてインターネットの面白さを感じました。アニリミの界隈は見てたら分かるとは思うんですけれど、神と和解せよさんみたいにガッツのある人がキャリアとか関係なくガンガン前に出られて正当に評価されている空間だとは思います。

神:ほんと、そこはいいところだと思います。

ま:個人的には絶好調と言うか、ハングリーだし、クレバーでしっかりと出自を説明できるという点ではもうむちゃくちゃ強いDJさんだなって感じました。こんなインターネットの片隅に来てくださってありがとうございました。

神:こちらこそありがとうございました。

神と和解せよ 出演情報