どうも、アヘバス管理人です。
今回も引き続き待望のmy new gear編。
モニタースピーカーを手に入れたのでそのレビューをしていきたいと思います。
開封の儀
鮮やかなオレンジ色の外箱は可愛いです。
逆さまにして開封し、底面の梱包テープを切り上下を元に戻すと、中身を傷つけずに開けることができます。
今回レビューしていく6.5インチのスピーカー、JBL 306p mk2は片方で5kg近くあるということで音楽機材の中では比較的大きくて重たいので、開封の際は気をつけてください。
外観レビュー
付属品
付属品は電源ケーブル、スピーカー本体、写真には撮ってないですが、説明書と貼るタイプの申し訳程度のゴム足がついています。
ケーブルは付いていないので後述のバックビューの記述を参考にお好みのものを購入してください。
フロントビュー
開けてみるとこんな感じ。上位モデルにも使用されているイメージウェーブガイドが特徴的ですね。
光沢仕様のプラスチックですが、意外と悪目立ちしない印象です。ただ、ホコリや傷は目立ちそうなのでマメに掃除してやらんとですね。
防磁対策済ということなのか、はたまたコストダウンかグリルはつけられませんので、安定した場所にキチッと設置してあげるのが重要なポイントになりそうです。
LEDも好みが分かれると思いますが、控えめでお上品な印象です。
バックビュー
バズレフがドカッと空いているので壁からある程度離さないと音がこもりがちになりそうです。
接続方式と必要なケーブル
接続方式はキャノンプラグ(XLR)とフォーンプラグ(TRS)でどちらもバランス接続です。
説明書には並列に接続してあるため、同時に接続してはいけないと説明書に書いていますね。 私みたいにミキサーとインターフェイスを2つ持っている場合は、オーディオセレクターが必要になりそうです。
また作ろうかしら…。
安定性や出音を考えると構造上有利なのはXLRです。
DJミキサーやBabyFaceproといったXLR対応のオーディオIFをキャノンで接続するなら質と値段を鑑みてもオヤイデの使用も検討していけばいいと思います。
しかし、高額になること、スタインバーグや人気の低価格オーディオIFではXLRの接続ができない機種がほとんどなので、ケーブルを初めて買うのであればフォーンケーブルを購入するほうが無難です。
前回記事で勧めた通りにサウンドハウスで購入された敬虔な読者諸君であれば、サウンドハウスでのポイントが有るはずです。できるだけ低予算で取り回しのしやすいフォーンをお求めであればカナレをおすすめします。
DDJ-400やRBと接続したいなら、RCA→フォンケーブルが必要になります。必要に応じてシースを引き裂くことになりますが、問題なく使用できます。
各スイッチ類について
・INPUT SENSITIVITYスイッチ
工場出荷状態では-10dbの方に設定されています。ミキサーに接続する場合は+4dbに設定しなさいということだそうです。
・HF TRIM
高音域のツィーターの音量を上下させるようですね。10kHzが持ち上がったり落ち込んだりするようなので、シンバルやハットの聞こえ方を整える際に使用していきます。
・BOUNDARY EQ
HF TRIMとはまた趣が異なるスイッチです。低域のカットのみが可能でブーストは不可能です。壁との距離で低音はモワついて聞こえる場合は操作していく感じになりそうです。
・VOLUME
MAXで出したらきっと気持ちええんじゃろうなぁ…ぐふふ。0~10で、クリック感があるノブになっているので、左右の音量を整えやすそうです。
サイズ感
サイズ違いの同ランク製品にあたる5インチの305pmk2ですら、同価格帯の5インチスピーカーと比べてでかいので言わずもがな、でかいです。
どれくらいでかいかと言うと、奥行と幅の広さが青年コミック2つ分程度
高さも結構あります。
ちはやふる換算で25~6巻なので、アニメシリーズを突破していますね。
購入する場合は覚悟の準備をしておいてください。
音質レビュー
今回使用する機材は家にたまたま転がっていたDJM-900NXSを使ってBooth端子から音を出していきます。
使用するケーブルは昔ベース用に作ったシールドのmogami 2534
ミキサー側のスピーカーの音量メモリはチャンネル7分目、マスター7分目で固定して、スピーカーの音量メモリを5と10で比較します。
楽曲は昨年の個人的スマッシュヒット Break Last Goodbyeです。
そんなに音数は多くないですが、ベースがかなり深いので実力を試すには丁度いいような気がします。読者の皆さんもいい曲なんで是非聞いてほしいです!
音量5
この時点で十分すぎる迫力。いい車に乗っている時みたいな音です。
音量10
当然ながら音の破綻はないのですが、六畳一間ではかなり持て余します。書斎と寝室が分かれているんですが、どの部屋にいても音が聞こえて
腹筋崩壊パーン!
ヤー!!
凄すぎてなかやまきんに君になってしまいました。
出力上げると低音というか震えがやっぱりすごいです。昼間で人がいない時限定の楽しみ方になりそう。
音の印象
モニタースピーカーと銘打たれているだけあって、出音はかなりクリアで分離感が強いです。歯切れのよいアタックの音がしてモダンな印象を感じます。
傾向としてはドンシャリ(低音高音がはっきり出るタイプ)のサウンドで、以前にレビューを上げたATH-m50xに更に低音を増した感じをうけます。
ということで噂通り、リスニング用でも使えるタイプのモニターで脚色しすぎていないスッキリした出音がモダンだと感じているわけですね。
ですが、前述の通り分離感がいいので特段、ボーカルが埋もれたりするわけでもないです。少なくとも、筐体がでかい分だけ、音量を出せば出しただけキャラクターがわかりやすくなるのは確かです。
何故低価格なのかを考察してみる
個人的にはモニタースピーカーはもっと上のクラスを狙っていました。
KRK V4シリーズや、FocalのShapeシリーズ、ADAM AUDIO AXシリーズですね。
実売が一本4万円前後、ペアでだいたい8万円です。
ただ、それだといつまでたってもスピーカーが後回しになるのでいい加減いい感じのものを買おうと思っていたらキャンペーンが重なって本機種を手に入れることになりました。
ただ、値段には値段だけの理由があるので気付いた点も付け加えておきます。
高価格機種から見た306p mk2の弱いところ
・細かい調整が効かない
・スピーカー自体のDIPスイッチやEQノブが高価格機種と比較すると寂しい印象を受けます。このあたりは値段なりと言うべきでしょうか。
そのかわりにどこにおいてもある程度同じ用に聞こえるイメージウェーブガイドがあるので、できるだけ壁から離して運用ができるなら、あんまり問題にならないかなと思います。
・最近のスピーカーにしては狭めのダイナミックレンジ
低音に特化していることもあり、高音域のレンジが今どきのスピーカーにしては狭めの24kHzです。
先ほど名前を上げたモニタースピーカーの中には 30kHzは勿論、50kHzが出力できるようなモニタースピーカーもあり、下も40Hz近辺が出る製品が多くなってくるので、低域に対して多少妥協しても高音域がほしい!ということであれば、この機材はおすすめできません。
HS5との比較
競合価格帯のYAMAHA HS5についても一応記述。
HS5の音の印象をざっくり言うとSONYの定番ヘッドホン、MDR-CD900STのような味付けの薄い感じのモニタースピーカー的な音がします。
「ほーら坊や、聞こえるかい?これがフラットっていうんだよ~」っていう想像通りのフラットさを出してくれます。
JBL305p mk2と比較すると、低音が54Hzと大きく水を開けられていますが、かわりに30kHzと高音域でアドバンテージを稼いでいます。
不足しがちな低音域は別売のサブウーファーで補うこともできるので、クラブミュージックだけでなく、ポップスやバンドサウンドもあわせて作る場合はHS5の方がシステムの柔軟さから鑑みて有利になるかと思います。
逆にシステム組めるほど予算も空間も融通が効かないならJBLの方が低音がよく出るのでおすすめです。
性能的な競合製品
HS5が価格的な比較対象なので、JBL3シリーズと性能的に競合製品になり得るものもいくつか紹介します。
ADAM AUDIO Tシリーズ
5インチ、7インチの2サイズ展開でウーファーシステムが組めるということでかなり近いです。
価格が上昇するかわりにアンプの能率が高い事、同サイズのJBL3シリーズよりも周波数レンジが広いので、値段上げた分の満足度は高いんじゃないかなと思います。
KRK Rokit G4シリーズ
ハードコア、ドラムンベースDJを中心に人気の高いKRKのエントリーモデル Rokitシリーズの最新版。NAMM2019で発表ですが、日本では今年の1月発売ということで全く見逃していました。
プロモデルのV4シリーズと同じくコーンの素材がケプラーになったことと、イコライジング用のDSP付きのスピーカーが1基たったの2万円!!(5インチの価格)
JBL3シリーズと比較して周波数レンジだけでいえば高音域もモニターできるということで、予算と音色の好みが合致すればこちらのほうがよさそうです。
総評 割り切りできるなら非常に良いスピーカー
実際に聞いてみたり、競合機種との比較等もあり後半は厳しい部分が目立つようになってしまいましたが、見出しの通り、JBL 306p mk2は割り切りできるなら非常に良いスピーカーです。
・ポップスやアニソンDJの練習を手軽でちょっとリッチな音で聞きたいという人
・発展してアニリミを作ってみたいという人
にとってはかなりいいのではないでしょうか。
低音特化の音響特性上、オールジャンルに活躍できる、セミプロも大満足と言うのは難しいですが、限られた予算で低音が強いスピーカーということであれば実質これ一択です。
サイズに関しては自宅で導入できるかどうかは人それぞれだと思いますので、そのあたりも考慮しながらぜひ使ってみてほしいと思いました。